Column/コラム

別表の後出しはしない方がいい

別表の後出しはしない方がいい

別表の後出しはしない方がいい

おはようございます!
税理士の松嶋と申します。

本メルマガは、皆様が怖い怖い
とおっしゃる税務調査に対し、
勇気をもって戦えるノウハウを
解説しております。

私のパートは【毎週木曜日】です。

税務調査について分かりやすく
解説していきます。

それでは、第三百七十九回目。

テーマは、

「別表の後出しはしない方がいい」

です。

平成23年度改正で、
「当初申告で所定の明細書を添付しない限り、
特例を適用しない」という要件(当初申告要件)
を求められる特例が少なくなったため、
問題になることは減りましたが、未だに
当初申告に明細書の添付が必要になる
特例について、その添付を忘れてしまった、
という相談を受けることがあります。

困ったことに、現状も添付を要請される制度は、
節税額が大きいことが通例ですので、明細書の
添付漏れというケアレスミスは、税理士にとって
致命的なダメージとなる場合があります。

話を戻しますが、この相談に対する回答は
一つで、税務調査が実施されるまで
放置した上で、最終的には国税と交渉する、
ということです。

明細書の添付忘れというのは誰の目にも
明らかなミスですので、申告期限を
過ぎてしまえばそれをリカバリーする方法は
ありません。

この点、対国税という観点からは、
税務調査で発見されれば特例を原則として
否認されるでしょうし、対納税者という
観点からは、税理士賠償訴訟を提訴される
可能性があります。

このため、国税に見つからないように
祈るしかありません。

このように申し上げると、今からでも
明細書を出した方がいいのではないか、
といった質問を受けるのですが、申告期限後に
税務署に明細書を出せば、後日提出した
明細書が目立つため、税務署から添付もれとして
特例を否認される可能性が大きくなります。

法律的にも、後日提出は不可能ですから、
目立つ行動をとるべきではありません。

少し脱線しますが、国税のシステムには申告書の
すべてのデータを打ち込んでいる訳ではありません。
特例の要件である明細書の有無については、
原則として入力対象になっていないと考えられます。

税務調査先の選定は、基本的には決算書の変動
など、国税のシステムに入力される項目を
ベースに行いますので、明細書の添付が
ないことをもって、即、税務調査に入られる
ということは原則としてありません。

実際のところ、調査が来ないまま時効を迎え、
結果としてお咎めなしになった、ということは
実務ではよくあります。

こういう訳で、明細書の後日提出は
避けるべきで、万が一国税が見つけてしまったら
その指導に従うと、腹をくくっておいた方が
望ましい結果になります。実際に税務調査が
実施されたとしても、担当する調査官にも
よりますが、場合によっては税務調査中に
明細書を出すことで許してもらえる、といった
こともあり得ます。

もちろん、明細書の添付を忘れないことが
最も重要で、そうならないよう、会計事務所の
業務フローを見直すことが必要です。

ここまでやっても生じてしまったミス
については、最終的に腹をくくって、神頼みで
乗り切ることとしましょう。