サラリーマン副業の節税封じ策が発動!?
おはようございます!
セブンセンスグループ(SSG)の徐です。
日本は30年変わらない給与水準とインフレ懸念
からサラリーマンの副業ブームです。
企業も「副業?いーよ!」と大らかな対応。
給与を上げない代わりに副業を認めます。
昔なら絶対ダメでしたけどね…。
—————————————
ウーバーの配達員、ネットでアフィリエイト、
よくわからないコンサル等々…
まあ、とにかく副業開始です。
一念発起したサラリーマンAは、よしやるぞ!
と開業届と青色申告の届出書を税務署へ提出。
会社が終わった後の時間と土日祝日を利用して
せっせと副業に励みます。
さて1年後…。
頑張ったAの売上は100万円でしたが、経費が
150万円もかかり50万円の赤字でした
これが【事業所得】なら、この赤字△50万円
はサラリーマンの給与所得と相殺可能。
税率20%なら所得税が10万円も還付されます。
が、もしこれが【雑所得】と認定されたら?
経費として認められるかも怪しいですし、
そもそも損益通算も青色申告もできません…。
【事業所得】か?【雑所得】か?という判断
は実はとっても微妙で曖昧です。
今までは、「オレは事業だ!」と宣言すれば
ほぼ事業所得として認められてきました。
税務署も「コレぽっちの売上で事業所得とは
オコガマシイ!」なんて失礼なことは言わない
のが今までは普通でした。
私たち税理士も、納税者が「オレは事業だ!」
と言えば「はいそうですか」と余程アヤシイ
場合以外はそのまま申告していました。
が、ここにメスが入ります。
サラリーマンの副業ブームで怪しい損益通算
と税還付が増えたのかも??
事業所得か雑所得か、そんな税理士泣かせの
案件を解決する(いや、余計に惑わせる?)
パブリックコメントが、つい先日の8月1日に
国税庁から出ました。
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=410040064&Mode=0
意見公募要領
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000239211
所得税基本通達新旧対照表
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000239212
読むの大変だと思うので、
内容を【超】簡単にまとめると・・・
・みんな事業所得か雑所得か悩んできたよね?
・コレを利用して悪いことしてる人もいる?
・だから明確な判断基準を用意してあげるよ!
・売上300万円以下は雑所得!!
と、こんな感じ。
ということで、
サラリーマン副業で売上300万円以下の場合、
特に反証の無い限り【雑所得】で課税!
というルールに変更です。
これを受けて、
事業性があるのに、たまたま売上が300万円
に満たなかった場合は余計判断に迷うかも…。
また、売上300万円以下だから事業所得として
認めない!と強硬な税務調査が多発するかも?
ただし、【反証】があれば事業所得として
認められる可能性はまだあります。
「オレは事業だ!」の方々は、以下の要件を
きちんと覚えておいて【反証】の論拠を事前
に整えておきましょう。
■事業性の有無の判断基準
①反復継続性があるか
②営利性・有償性があるか
③自己の計算と危険において独立して遂行する業務か
➃事業として客観的に成立しているか
そのうちきっと誰かが揉めて裁判になるはず。
なので、最終判断は300万円基準を最高裁が
認めるか否かです。
ま、今後の動向を見守りましょう~
セブンセンスグループ(SSG)には、
税務・労務・法務はもちろん、相続や贈与、
遺言に関するプロが多数在籍しています。
いつでもご相談ください!!!
来週もお楽しみに!!