Column/コラム

無期転換申込機会と無期転換後の労働条件

無期転換申込機会と無期転換後の労働条件

おはようございます。
セブンセンス社会保険労務士法人の山崎です。

私からは、労務に関する最新情報やお役立ち情報、
事業主の皆様に注意していただきたいことなどを
お届けします。

今週のテーマは、2024年4月から追加される
労働条件明示のルールのうち、
「無期転換申込機会と無期転換後の労働条件」
についてです。

パート・アルバイトや契約社員、派遣労働者、
定年後に再雇用された人などの有期雇用契約の
従業員に対しては、「無期転換申込権」が発生する
契約更新のタイミングごとに、無期転換を申し込む
ことができる旨(無期転換申込機会)を書面
(従業員が希望すればメールなどでも可)により
明示する必要があります。

有期雇用契約が5年を超えて更新された場合、
有期雇用の従業員からの申し込みにより
無期雇用契約に転換することができますが、
この申込のことを無期雇用申込権といいます。

有期雇用従業員が無期雇用申込権に基づいて
申し込みをした場合には使用者は無期雇用への
転換を断ることができず、無期雇用契約が
成立します。

例えば、契約期間1年の有期雇用契約が
5回締結(4回更新)された場合には、
6回目(5回目の更新)の雇用契約の期間中に
無期転換申込権が発生しますので、その契約を
する時に無期転換を申し込むことができる旨を
明示します。

6回目(5回目の更新)の雇用契約の期間中に
無期転換申込権を行使しなかった場合は、
7回目(6回目の更新)の契約をする時に
無期転換を申し込むことができる旨を明示します。
そして、無期転換後の労働条件の明示は、無期転換
申込権が発生する際の雇用契約、
無期転換後の雇用契約の両方で必要になります。

それでは、来週もよろしくお願いいたします。