Column/コラム

法人の事業目的は何個まで決められる?

法人の事業目的は何個まで決められる?

法人の事業目的は何個まで決められる?

おはようございます!
セブンセンスグループ(SSG)の徐です。 

農協さんとタッグで開催する酪農家さん達向け
確定申告会のため、北海道釧路市に来ています。

それにしても寒い…。この時期に北海道に来る
と東京の暖かさが身に染みます…。

ということで、

体を温めるために今朝も少しだけお勉強。
では、レッツゴー!

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会社設立の際によく聞かれる質問の中でも
ベスト5には入るのではないかと思われる
ご相談事項に、

「事業目的って何個まで決めればいいの?」

というものがあります。

さて、会社(法人)を設立する際には必ず
「事業目的」を決める必要があります。

何にもすることないから会社でも作ろうかな~、
なんておバカな人は滅多にいません。

会社を作って、

・素敵なレストランをやりたいな!
・お客様に寄り添った建築業を始めるぞ!
・とうとう自分のクリニックをオープンだ!
・オシャレでカワイイ服を売りたいわ!
・有機栽培の野菜をウェブで売ってみよう!

など、会社を作って「事業」を行うのですから、
その事業の「目的」が必ず存在するはずです。

つまり、「事業目的」とは、会社が行う事業の
具体的な内容のことです。

「事業目的」は、定款上の絶対的記載事項で、
必須登記事項です。必ず決める必要があります。

で、冒頭のご質問です。

「目的はいくつまで決めていいの??」

もちろん1つだけでもOKです。

オレは一生ナスしか売らないゼ!
だから会社名は「株式会社ナス」!
事業目的は「ナスの販売」!

以上!
ザッツオール!!

う~む、潔し…。

こんなナスを割ったような、いえ、竹を割ったような
性格の人とぜひ一緒に仕事をしてみたいものです。

ま、大概の方はスタート時のビジネスがだいたい
決まっていることが多いのですが、長くビジネス
を続けているとアレもコレもと取り扱いも増え、
周囲からお声もかかり、特に儲かってくると他の
ビジネスにも手を出すようになってくるものです。

で、会社法もこのような人情・事情をちゃんと
理解していて、事業目的の数については法律上の
制限は一切ありません。

そう、これが答えです。
数に制限はありません。

実際、会社を設立した後に、諸事情で事業目的の
変更や追加がある場合には、登記のやり直しが必要
になるので、手間も費用もかかり面倒です。

だから、法律の建前上は、10個でも20個でも、
いえいえ、100個でも200個でも事業目的を掲げて
かまいませんよ~、となっています。

よし!
じゃあ、思いつく限り全部書いとこ!

いやいや、ちょっと待ってください。

仮にあなたが取引先の登記簿謄本を閲覧したときに、
100個もも事業目的が書いてあったらどう思います?

100個もなくて20個ぐらいでも、

「ここは一体何をしてる会社なんだろう…???」

とアタマの中が?で一杯、不審に思うことでしょう。

だって、事業の「目的」ですよ?

「目的」ってものは人が実現しよう成し遂げようと
して掲げるもののことです。

だから、メイン事業以外の「目的」があまりにも
多いと第三者から見たら気持ち悪いはずです。

この会社は何がしたいんだろう?
きっと節操のない社長なんだろうな…

などと敬遠される可能性大です。

だから、思いつくままではなく本当に自分がやろう
とするメイン事業と将来やる可能性がありそうな事業
をいくつか書いておくことをお勧めします。

目安でいうと、だいたい10個ぐらいですかね。
多くても15個もあれば収まるでしょう。

ちなみに、私が今まで見たことのある登記簿の中で、
最も事業目的が多かった会社は、某大手広告代理店
の「●通」でした。確か事業目的だけで3ページくらい
はあった記憶が…。

ま、あれくらいの大手で、ホントに事業目的が多岐に
わたっていればいいのだけれど、中小零細業の皆さん
はあまり真似してはダメです。

まずは本業に集中!!
何事も「ほどほど」が大事なのです。

さあ、今日で2月も終わり!
パリっと気を引き締めて気持ちよく終わりましょう~