Topic『世界にあるいろいろな財産』-国外財産調書への記載-

海外に5千万円を超える財産をお持ちの方は、日本では「国外財産調書」を税務署に提出することになっております。

★これは所得税の確定申告をしない方も対象になっております。
★現在、国外財産調書の提出期限は毎年3月15日ですが、令和5年分（今年分）からは、提出期限が3月15日から6月30日に変更になります。

提出される方の要件など

対象となる方の要件と記載内容は下記のようになっています。
①日本居住者（「非永住者※１」の方を除く）の方。
②価額の合計額が5,000万円を超える国外財産を有する方。
③財産の種類ごとに、その年の12月31日の現況でカウントします。
④記載は、財産の種類、数量および価額その他必要な事項となっています。
⑤国外財産の「価額」は、その年の12月31日における「時価」または時価に準ずる「見積価額」によります。
邦貨換算は、同日における「外国為替の売買相場」によることとされています。
※１「非永住者」とは、居住者のうち、日本国籍を有せず、かつ、過去10年以内において国内に住所等があった期間合計が5年以下である個人。

＝sample=

「国外財産調書」の提出を忘れた場合はどうなるのでしょう？

この調書を提出していると、国外財産調書に記載すべきだった財産からの“所得税等・相続税” の申告所得に漏れが生じた場合には「過少申告加算税等」が5％軽減されます。

しかし、もし調書を提出していないと5％、場合によっては10％加重されることになります。
そして正当な理由がなく提出していない場合は、最大で１年以内の懲役もしくは50万円以下のペナルティが科せられる場合があります。

＝最近、私の知人からこのことで電話がありました‼＝
その知人の給与額面は年間1億円以上あり、米国、豪州、香港それ以外の国にも財産があります。
しかし多忙だったため、国外財産調書を提出していなかったそうです。
すでに税務署からは2回程提出を求められていました・・。
そしてとうとう今月になり特官（国税局特別税務調査官）より再三の行政指導が入り、過去5年分（もしかすると7年分？）を提出することになったようです。。
この後どういう展開になるかはわかっていません。
関係者は今後の成り行きに固唾を飲んでいます。。

何に使われるのでしょう。。

さて、実際に国外財産調書を提出している方は、実際には対象者の2割程度と言われています。

課税側は何に使っているのでしょうか。。
この回答はそれほど取りざたされていませんが、おそらくフローとしての所得の動きとそれに連動する財産がデータ化されそして相続が発生したときに今までの、所得の推移と財産の動きとの相関性をみて、隠し財産をあぶりだすのに役立たせるのであろうと識者内では言われております。

つまり、毎年のフロー調査に利用するというより、相続発生時のストックや日本から海外に脱出する時点や脱出する財産に課税する。。
その時が来るまでは財産の行方をず～っと監視しておく。。
という長期目線の税務調査資料になると言われています。

ただし、海外の金融資産は保険なのか投資なのかわからないものも多いため、実際には判断が確実である不動産や預金などは確実にマークされやすい可能性はあります。
最近、ハワイのコンドミニアムを持っている方が横並び軒並みで、調査対象とされていることからもわかります。
（参照：週刊ダイヤモンド合併特大号 2022/11/・12富裕層の節税＆資産防衛術）

しかし、私達は国税局に全財産がきちんと把握されていることを、認識しておく心構えが大切になります。

★★★　海賊バイキングの財産　★★★
時代の移り変わりで財産は変化していきますが、西暦1600年位に最初の貿易会社である東インド会社は、徳川家康のいる日本に胡椒（コショウ）を献上しています。
～～当時の世界で価値ある財産は、胡椒などの香辛料だったのですね。

★さて、時代はさらに遡って西暦700～1000年頃・・・、
映画や漫画にもよく登場している、バイキングは海の海賊で知られています。
TDLに行っても人気にアトラクションのひとつになっていて、子供たちも海賊が大好きです。
その海賊の多くは、狩猟目標のセイウチや一角獣が捕獲できるグリーンランドに居住していました。

＝バイキングの居住地で知られるグリーンランドのカラフルな漁村＝

≪by NATIONAL GEOGRAPHIC≫

バイキングの職業はパイレーツ（海賊）なのですが、実は中世ヨーロッパにおいて経済、社会、商業の秩序を構築した立役者だったのです。

バイキング達は、イスラーム世界やビサンツ帝国に及ぶネットワークを築き上げた商人だったんですね。

バイキングたちは、あるときは侵略者として開拓者として、そして商人として南から北まで足跡をのこしています。

＝バイキングの足跡＝

≪by 日経サイエンス2023/3号≫

極寒に住むバイキング達の宝物は、主として銀貨、寒冷地に生息するクロテンやリスなど小動物の毛皮、北極圏に生息するセイウチの牙やユニコーン（一角獣）の角などでした。
寒冷地では小動物の毛皮は高価であり、王侯貴族の威信を高めたようです。
ユニコーンの角は解毒作用があると言われ、王侯がこぞって確保する財産だったようです。

そして、中世に作られた価値のある彫刻品は、主要な交易品であったグリーンランドのセイウチの牙から作られているのがわかっています。

＝セイウチの牙やくじらの歯で作った “ルイス島のチェス駒”＝

≪byウィキペディア（Wikipedia）≫

中世起源のチェス駒は、ハリーポッターの第一作目に登場してから、一躍有名になり大英博物館でも人気を集めています・・
細かく施された彫刻は芸術的であり、現在は1.3億円の評価額ある財宝になっています。

★★★
現代人の財産と言えば、株や不動産などの金融や利回り投資資産を思い出してしまいますが、中世のバイキングの財産は、小動物の毛皮やセイウチの牙、クジラの皮、ユニコーンの角などだったんですね。。
こういった財産は、欲しくても手に入らないですし、お金では買えない希少価値を感ぜずにはいられません。
～とても夢が広がります～♪
世界には、いまだ見ぬ財宝がまだまだありそうですね。。

みなさまの国外財産調書には、換金できない希少財産がうっかり記載漏れたりしていませんでしょうか。。

♪とうとう3月、年度末で多忙な時期にはいります♪
疲れたときは無理せずにおいしいコーヒー・ケーキタイムを
取ってしっかり休息してくださいね ^^

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