セブンセンスグループのチェック・監査工程の秘密 ペーパーレス事務所の “舞台裏” 第6回
皆さん、こんにちは! 紙無 和也です!
今年はChatGPTで持ち切りの一年でしたね。
会計業界でもいたるところでセミナーテーマとして取り上げられていましたが、皆さんの事務所では活用の検討は進んでいますか?
セブンセンスグループでも議事録作成の検証などが行われましたが、まだまだ実用レベルまでは至っていません。
しかし今後の可能性は十分に秘めたテクノロジーですから、期待はしてしまいますね!
さて、今回のレポートは「チェック・監査工程」をお伝えしてきます。
これまでのレポートを見ていただいた方はお分かりかと思いますが、セブンセンスグループでは製販分離体制で組織・業務フローが作られています。
回収~スキャン~入力という工程においては、複数の担当者が工程ごとにアサインされていましたが、これはチェック・監査の工程も同様です。
それでは、各工程の詳細を確認していきましょう!
1. 入力チェック工程
第4回、5回のレポートでお伝えした通り、セブンセンスグループの入力工程はいくつかのフローが存在しています。
それぞれの入力が終えた段階では、必ず財務維新による入力チェックを行うことになっています。
財務維新は株式会社YKプランニングが提供する会計業務効率化ツールで、仕訳データを自動でチェックする「IT巡回監査」という機能を持っています。
社内入力の場合は入力を行った担当者が、自身で財務維新によるチェックを実施します。
入力チェックでは残高の照合や毎月計上の処理がされているかなど、監査よりも簡素な確認を行います。
会計ソフトからエクスポートした仕訳データを財務維新にインポートして、機械的なチェックを実施することで入力の精度を向上させています。
一方、クラウドワーカーさんが入力を行った場合は別の担当者が入力チェックのみ実施して、社内入力の場合と同様の品質となるようにしています。
またクラウドワーカーさんの入力では、その入力期間中に到着した追加資料分の入力をこの入力チェック工程で処理することになっています。
2. 監査工程
入力チェックを終えると、監査工程に入ります。
監査では証憑類の確認や消費税のチェックなど、税務判断が必要な確認を行います。
基本的に証憑類はすべてスキャンされてDocuWorksファイルになっていますので、これらを確認しながらの作業となります。
また、監査工程でも財務維新によるチェックを実施します。
この段階でのチェック項目は、入力チェックよりも細かい内容になっています。
監査工程は、最終的に月次試算表をアウトプットして完了となります。
3. 入力チェック・監査工程の課題と今後の取り組み
入力チェック・監査工程の課題について、BPO課の村上マネージャーにお話を伺いました。
監査段階で追加で確認が必要になる資料などがあるため、ここでも資料回収が問題となるようです。
このような資料の回収は顧問先担当者に依頼するそうですが、以前の二神リーダーのお話しにあったように、顧問先担当者を介さずに依頼する方法も検討中とのこと。
しかしながら、これにも問題はあるようで…
と、ここでも以前に聞いたような問題点が。
やはり、資料回収は会計事務所にとっての永遠のテーマなのかもしれませんねぇ…。
引き続き、セブンセンスグループのこれらの課題解決の動向に注目していきたいと思います!