資本性劣後ローンに関して
セブンセンス税理士法人、
融資支援担当の大野祐介ででございます。
早いもので、今年も残すところあと2ヶ月ちょっ
ととなりました。これからもどんどん寒くなって
きますので、体調管理などお気をつけください。
先週に引き続き、本日も融資のお話をさせていた
だこうかと思います。本日は、資本性劣後ローン
という融資メニューについてお伝えしたいと思い
ます。
資本性劣後ローンの特徴は細かく色々ありますが、
その中でも大きなポイントを3つご紹介します。
特徴①:債務について、倒産等におちいった場合、
全ての債務に回収順位が劣後(後回しになる) し
ます。
特徴②:金融機関の資産査定上 、自己資本とみな
すことができます。(実際の財務諸表上は負債です)
これは例えば、会社で債務超過が1000万円あった
とします。その状態で、公庫の資本性劣後ローン
で2000万円借入をしました。借入なのでもちろん
決算書には負債(借入)として計上されるのです
が、他の金融機関から見たら、資本性劣後ローン
での借入は資本(純資産)とみなす事ができます。
つまり、他の金融機関から見たら、この会社は資
産超過で1000万円とみなす事ができるわけです。
特徴③:ご融資後返済期限日に一括返済 (期限前
返済は認められておりません)。
これは通常の融資ですと毎月の元本返済がありま
すが、資本性劣後ローンの場合はそれがなく、期
日に全額一括返済となっております。
資本性劣後ローンがなぜこのような特徴を持ってい
るかという事に関しては、意味があります。それは、
「資本性劣後ローンで借入する事により、他の金融
機関からの借入の呼び水効果が出る」という事です。
どういう事かと言いますと、先に挙げた特徴①、資
本性劣後ローンの借入は、他の債務よりも回収順位
が後回しになります。これにより、他の金融機関は、
、じゃあうちの貸付金は先に回収できるから貸して
も大丈夫だなとなるわけです。
さらに特徴②、負債ではなく資本とみなす事で、こ
の会社は債務超過ではなく資本性ローンにより資本
が蓄えられて、資産超過であるとみなす事ができま
す。通常、融資は債務超過の会社にはハードルもそ
の分厳しくなりますが、このような問題をクリアで
きます。
この特徴①・②により、じゃあ当行も融資します!
といったように他の金融機関からの借入の呼び水効
果が出る。という事になります。
そして、特徴③の一括返済というところについては、
当面のキャシュフローの安定をはかる事ができます。
ただし、期日に一括返済がありますので、それにつ
いては前もって準備は必要になります。
この資本性ローンを利用する要件として、細かくは
あるのですが、一番現実的な要件としては、「認定
支援機関の支援を受けて事業計画を策定する」とい
う要件があります。
認定支援機関という言葉は聞きなれないかもしれま
せんが、基本的に税理士は認定支援機関登録をして
おります。当然、セブンセンス税理士法人も認定支
援機関ですので、弊社の支援と共に資本性劣後ロー
ンのチャレンジは可能です。
本日は、資本性劣後ローンのついて簡単にお話させ
ていただきました。詳しい詳細が聞きたい方、資本
性劣後ローンでなくとも融資や補助金の相談がした
い方、
弊社では、このような資金調達についていつでも無
料で個別相談をしております。融資や補助金につい
てどのように進めてよいか分からない方など、ほぼ
毎日のように個別相談行なっておりますので、お気
軽にお申しつけくださいませ。