【生産性向上のカギ】年度末の今こそ見直したい「プレゼンティーイズム」とは?

おはようございます。
セブンセンス社会保険労務士法人の那須です。
いよいよ春本番、東京では桜の便りも聞こえ始め、暦の上ではまもなく「春分」を迎えます。
年度末の締めくくりに向け、経営者の皆様におかれましては、一年で最もお忙しい時期をお過ごしのことと存じます。
さて、この季節になると、私には切実な悩みがございます。
実は花粉症に悩まされておりまして、この時期は目と鼻のかゆみに耐えながら業務にあたっております。
皆様の中にも、ティッシュが手放せないという方が多いのではないでしょうか。
今回は、こうした「不調を抱えながら働く」ことで生じる、
企業の「見えない損失」――プレゼンティーイズムについてお話ししたいと思います。
■ 「出勤はしているが、仕事が捗らない」状態とは?
プレゼンティーイズム(Presenteeism)とは、出勤はしているものの、心身の不調によって本来発揮できるパフォーマンスが低下している状態を指します。
「休むほどではない」と無理をして出社しても、以下のような要因によって集中力が欠如すれば、知らぬ間に生産性は大きく低下してしまいます。
知らぬ間に生産性は大きく低下してしまいます。
•花粉症などのアレルギー症状:目のかゆみや鼻水、薬の副作用による眠気などが仕事の集中を妨げます。
•慢性的な疲労や睡眠不足:繁忙期による過重労働などは、判断力の低下や重大なミスに直結します。
•メンタルヘルスの不調:新年度を控えた環境変化への不安などは、労働意欲の減退を招きます 。
•女性特有の健康課題:月経困難症や更年期障害などは、女性従業員にとって大きな負担となり、生産性損失の要因となります。
花粉症一つとっても、パナソニックが先月発表した調査では社会人の約9割が「仕事のパフォーマンス低下に影響している」と回答しており、その経済損失額は日本全体で1日あたり約2,450億円にものぼると試算されています。
■ 企業が取り組むべき「健康管理」のヒント
従業員が心身ともにベストな状態で働ける環境を整えることは、もはや福利厚生ではなく「戦略的な経営投資」です。
各課題に対して、以下のような取り組みが有効です。
1.柔軟な働き方の導入
花粉の飛散ピーク時や、体調に波がある女性特有の健康課題、メンタル不調などに対し、在宅勤務や時差出勤を活用することで、症状の悪化を防ぎつつ業務を継続できます。
2.受診の推奨と補助
診察費や処方箋代を支給する「花粉症手当」の導入や、専門医への受診を業務時間内に認めるなどの配慮は、早期改善と生産性回復に繋がります。
3.相談しやすい体制整備と周知
ストレスチェックの活用や、女性特有の課題について人事や産業保健スタッフへ相談できる窓口を明確にします。
プライバシーに配慮し、不利益な扱いをしないことをトップが表明することも不可欠です。
4.「無理を美徳としない」メッセージ発信
過重労働を抑え、不調時には適切に休養や配慮を求めることが、結果として企業のブランド価値を高め、
優秀な人材の離職防止に寄与します。
■ おわりに
激動の年度末、組織全体が「フルパワー」で新年度を迎えられるよう、今一度足元の健康管理を見直してみませんか。
弊所では、健康経営を支える就業規則の改定や、環境整備のご相談を承っております。
気になることがございましたら、いつでもお気軽にお声がけください。

