「教えて！IT」は、ビジネスシーンで役立つITツールを専門家へのインタビューなどを通じて分かりやすく紹介するシリーズです。ITに関心のあるビジネスパーソンの皆さまを対象に、実務経験豊富なプロの視点から活用のコツや導入のポイントをお届けします！

今回は、以前のコラムでkintoneとExcelを連携させた独自の業務システム開発についてお話を伺った株式会社カイトナカの所長、見崎信也さまに再びご登場いただき、『Windows Update』の重要性や、その適用によるシステムの安定化、セキュリティリスクの軽減といった基本的な機能について詳しくご紹介します。また、実際に発生する可能性のある不具合への対応策や、定期的なアップデートのスケジュールについても触れています。中小企業の現場で直面する課題とそれを解決するための実践的な方法もお届けします！

🔍 Windows・アップデート・セキュリティ
…これらのワードに「おっ‼👀」となった方、必ず最後までご覧ください！！！

よく目にする『Windows Update』の目的とは？

まず『Windows Update』とは何をしているのか、基本的なところから教えていただけますか。

『Windows Update』には、大きく分けて3つの目的があります。

1. サイバー攻撃を受けやすくなる状態を改善してリスクを低減すること
2. システムを安定化させること
3. ウイルスに感染しにくくすること

よく、Windows Updateを適用しないリスクは「車の定期点検をせずに運転を続けること」と例えられます。以前、Windows 7のサポートが終了した際にも話題になりましたが、サポート終了後のOSを使い続けるのは「窓ガラスが壊れた家に住み続ける」ようなものだと有識者の方も説明されていました。

つまり、セキュリティ面でのリスクを最小限に抑えるため、『Windows Update』は非常に重要なイベントだと言えると思います。

「システムを安定化」とは具体的にどのような状況を指すのでしょうか。

例えば、Windowsが固まってしまったり、動作が遅くなったりすることがあります。また、あるアプリケーションと別のアプリケーションが競合して、うまく動作しなくなることもあります。

これらはOSの不具合が原因で発生する場合もあります。こういった不具合を修正することで、システムを安定化させるのが『Windows Update』の役割の一つだと言えるでしょう。

『Windows Update』の実行タイミング

『Windows Update』は定期的に行われるイメージがありますが、具体的なスケジュールは決まっているのでしょうか？

こちらは去年の11月28日にMicrosoftのブログで公開された記事ですが、このように1年間で『Windows Update』が適用される日が一覧で公開されています。日本では毎月第2火曜日の翌日が適用日です。アメリカ時間の毎月第2火曜日で公開されるため、日本では時差の影響で1日遅れるというわけです。

アップデート当日、パソコンを使う際に注意すべき点はありますか？

感覚的な話ですが、動作が若干遅く感じたり、ネット接続に時間がかかることがあるかもしれません。他のサイトでも紹介されていますが、一斉に多くの端末でセキュリティ更新プログラムがダウンロードされるため、交通渋滞のようなネットワークの混雑が発生する可能性があります。そのため、この期間はネットを介して重たい処理を行うような作業を避けるのが良いかもしれません。

また、更新後に以前使っていたプログラムが動かなくなることもあります。これは、プログラムが開発された時点のOSバージョンに依存しているためです。更新プログラムの適用により、そのプログラムが動作しなくなる場合があります。もし、突然プログラムが動かなくなった場合には、セキュリティ更新プログラムの影響が考えられます。その際は情報システムの管理者に相談して対応してもらうのが良いと思います。

アップデート後に不具合が生じたら？そして、不具合を未然に防ぐ対応策は？

アップデート後、システムの不具合が生じた場合、どのように対応したらよいですか？

対応方法として2つあります。

1つ目は、不具合が出たときに、すぐにそのシステム専用の対応を行うのが難しい場合には、一旦セキュリティの更新プログラムをアンインストール（削除）するという選択肢があります。その後、システムの問題が解決されたタイミングで、セキュリティ更新プログラムを再度適用するという方法が適切だと思います。

2つ目は、大規模なシステムを運用する際に、OS自体を凍結して運用するという方法を取る場合があります。そのような運用を行う企業では、ネットワークの管理を徹底し、インターネット接続を制限することで安全性を確保しています。そのため『Windows Update』をあえて適用せずに運用するケースもあります。このような場合は別の対策を講じる必要があり、対応が異なることを念頭に置いていただければと思います。

アップデート前に、予め注意すべき点はありますか？

Windows Updateのセキュリティ関連のアップデートには「深刻度」（※1）というものがありまして、それが緊急で対応しないと危険な場合や、そうでない場合などでランク付けされています。そのため、それぞれのリスクに応じたランクを確認しながら、判断をしていただくのが良いかと思います。
※1 「深刻度」は緊急、重要、警告、注意で示されます。

ちなみに、カイトナカさんでは『Windows Update』を含めたシステム面のサポートもされていますか？

対応させていただいております。現在は、主にリモートでの対応をさせていただいており、システムに不具合が出た際に『Windows Update』を一時的に外すといったサポートも行っています。

そのような時は、外部のプロに相談できると安心ですね。

そうですね。もちろん、内製でサポート体制を整えている企業さんもいらっしゃいますが、予算や規模の都合で難しい場合、アウトソーシングで私たちにご依頼いただくケースが多くあります。
予算に応じてどのようなサポートが可能かご提案させていただきますので、その提案を元にシステムを活用していただくことをおすすめしています。

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今回は、株式会社カイトナカの見崎信也さまに、『Windows Update』の重要性と実際の作用について詳しく教えて頂きました。『Windows Update』は、システムの安全性を確保し、積極的な改善を促す上で必要な手段です。日頃のネットワーク利用やプログラム不具合に対応するための最適な方法を知っておくことは、あらゆる経営環境において重要な要素と言えます。
実際には、アップデート後の不具合やネットワークの混雑といった問題も発生することがありますが、これらに対する適切な対応方法を持つことで、問題を最小限にすることが可能でしょう。

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