Column/コラム

システム経験0の人材がkintoneサポート担当者になるまでの道 <後編>
2024.10.02
ペーパーレス

システム経験0の人材がkintoneサポート担当者になるまでの道 <後編>

システム経験0の人材がkintoneサポート担当者になるまでの道 <後編>

大好評コラム「システム経験0の人材がkintoneサポート担当者になるまでの道」の後編です!
前回は、kintoneの基本概要、弊社の成功事例、そしてサポート業務に携わる弊社社員のインタビューをたっぷりご紹介しました。

今回は、実際に弊社がお客さまをサポートさせていただき生まれた代表的な成功事例をご紹介します!
kintoneの運用イメージが湧いてくるかも…?!ぜひ最後までご覧ください。

X税理士法人 「アプリ間連携で業務効率化!請求漏れを防ぐ!」

背景

X税理士法人は、kintone導入後、弊社のサポートを受けながらアプリ開発を進めていました。
初期段階では「確定申告」「月次監査」「決算」など、個別で業務管理アプリを作成し、徐々に自社内での運用が広がっていました。
しかし、業務ごとに独立したアプリを作成していたため、各アプリ間の連携が不十分となり、運用中次のような問題が発生していました。

  1. 複数アプリの横断
    同一業務でも複数のアプリを閲覧・操作する必要が生じ、業務の手間が増加。
    それにより、情報の更新漏れが多発しアプリ間で情報の齟齬が出てしまう問題が発生しました。
    また、アプリの使用方法に関するルールが複雑化してしまい、社内教育にも時間を要する結果となりました。
  2. 請求管理の分断
    どの業務においても必ず発生する請求管理に関しても「請求書アプリ」を独立して作成していたため、各業務の進捗管理アプリとの連携がなく、請求書の発行に手間がかかり、業務全体の効率化に繋げることができませんでした。

サポート内容

弊社は、まず業務フローの再確認を行いながら、各業務の進捗管理アプリの役割を整理するところから始めました。<各アプリに持たせるべき情報は何か>を明確にし、各アプリの管理範囲を定めることで、アプリ間の連携をシンプルかつスムーズにする意図があったからです。
この作業の完了後、各アプリと「請求書アプリ」を連動させる仕組みが構築できました。具体的には、各業務で進捗が進み、顧客に対する請求が可能になった時点で、該当情報が自動的に「請求書アプリ」へ連携されるように設定しました。

導入効果

  • 請求漏れの解消
    アプリ間の連携により、人の手を介さずに、自動で請求可能先が分かるようになったため、漏れのない請求業務が実現できるようになりました。
  • 正確な業務フローの実現
    これまでは各アプリで「請求書発行可能」を示すステータスまで進んだら、請求書アプリに移動し、請求書作成。請求書アプリ内で顧客からの入金を確認次第、再度、各アプリに戻りその後の業務を進める流れでした。
    今回、入金が確認できたら次の業務に着手できる仕組みが整ったことで、契約に基づいた正確な業務フローが円滑に進行できるようになり、請求漏れの防止と業務効率の向上に成功しました。

担当者と現場の変化

この改善によって、現場の従業員やkintone管理担当者のkintoneに対する理解が深まりました。アプリ間の連携の仕組みが一つ見えると、kintoneでできることの幅が広がり、現場からの要望も増加。それに応える形でkintone管理担当者のスキルも向上し、会社全体での活用がさらに加速しました。
結果として、X税理士法人では、現場とkintone管理担当者の間に良い循環が生まれ、より効率的な業務運用が可能となりました。

 弊社サポートのPOINT 
X税理士法人さまは、自社で積極的にアプリ開発を進められており、サポート打ち合わせの際には、たくさんのアイデアをお話しいただきます。
私たちは、そのアイデアを一つひとつ実現するためにサポートを行っていますが、すぐにアプリ開発に取りかかるのではなく、まず業務フローの再確認を行います。
こうすることで、アプリの役割がより明確になり、アプリ間の連携方法についてもご案内が可能になります。時には、予想外のアプリ同士で連携できるケースもあり、業務フローの改善にお役立ていただけていると感じています!

Y税理士法人 「Excelからの脱却!kintone導入でワークフローの効率化に成功」

背景

Y税理士法人では、経費精算や休日出勤などの申請業務を、もともとExcelで管理していました。一つのExcelファイルを全員が共有し、順番に入力、集計、確認を行う形をとっていたため、同時編集ができない状況でした。その影響で、集計担当者や確認担当者にファイルが渡るまでの待ち時間が業務効率を低下させていました。

サポート内容

弊社では、まずY税理士法人が使用していたExcelファイルの仕様を確認し、それに基づきkintoneへの移行を支援しました。特に効果が見られたのは、「経費精算アプリ」と「出張旅費申請アプリ」の導入です。

  • 経費精算アプリ
    Y税理士法人には独自の複雑な経費計算ルールがあり、これをkintone上で再現するのが難しいという課題がありました。しかし、プラグインを適切に活用することで、従来通りの計算が可能となり、スムーズな移行を実現しました。
  • 出張旅費申請アプリ
    その名の通り、出張旅費の申請を行うアプリです。月ごとの合計旅費が各社員ごとや事務所全体として簡単に表示できるのは勿論のこと、権限設定を行うことで、承認後のデータ編集を防止し、特定の項目を一部の人のみが閲覧できるようにすることも可能になりました。さらに、申請フローをkintoneのプロセス管理で管理することで、通知によって誰が次に対応すべきかをタイムリーに把握できるようになり、申請プロセス全体が効率化されました。

導入効果

kintoneへの移行によって、誰が次に対応すべきかがタイムリーに通知され、承認フローが大幅に改善されました。これにより、申請の登録や確認が順次無駄なく進むようになりました。
また、毎月繰り返し入力が必要な項目を自動で登録される機能に置き換えたことで、入力の手間が大幅に削減され、まるまる1人分の作業を省くことができました。

担当者の変化

Y税理士法人の担当者は、kintoneに移行する際に、従来Excelで管理していた業務が、Excelの使い勝手の良い部分はそのままに、不便に感じていた点が改善されていることに大変感動されていました。
さらに、弊社にいただくご要望もkintone独自の機能に関する内容が次第に増えていき、Excelでは難しかった業務の自動化やプロセス管理にも挑戦いただけるようになりました。

 弊社サポートのPOINT 
Y税理士法人さまは、社内業務の改善を目的にkintoneを導入されました。まず、Excelで使用していた原本をご提供いただき、計算式や実際の使い方をヒアリングするところからサポートを開始しました。社内事情により、複雑な承認ルートが設定されていましたが、そうした点も含めて、kintoneに適切に置き換えられるように注力しました。
また、Excelからkintoneへの移行に際しては、社員の皆様に新しい環境への理解を深めていただくことが重要です。そのため、従来の業務フローをできるだけ尊重しつつ、kintoneの利便性を活かしたご提案を心がけました。

終わりに

前後編に渡ってお送りした「システム経験0の人材がkintoneサポート担当者になるまでの道」いかがでしたでしょうか。
複雑な作業をシンプル化し、スタッフ全員が使いやすいシステムとして、会計事務所の業務効率化を実現しています。

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