Column/コラム

2024年3月の日銀短観~人手不足、2024年度も深刻~

2024年3月の日銀短観~人手不足、2024年度も深刻~

おはようございます。

金曜日を担当していますセブンセンスグルー
プ(SSG)公認会計士の高橋です。

金曜担当の私からは、会計、経営、財務、税
務、監査、内部統制関連の基礎・Tips・ニ
ュース等をお伝えします。

第194回の今回は、今月公表された日銀短観
についてお伝えします。

<人手不足、2024年度も深刻 日銀短観約33 年ぶり低水準>
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB29DNR0Z20C24A3000000/
2024年4月1日 日経新聞

引用、要約すると・・・

・ この度の日銀短観では、全規模全産業の
雇用人員判断指数(DI)がマイナス36と、約
33年ぶりの低水準となりました。特に非製造
業での人手不足が顕著に悪化しています。

・ 雇用判断DIのマイナスは、雇用人員が
「過剰」と答えた企業の割合から「不足」の
割合を引いた値で、大きいほど人手不足感が
強いことを示しています。

・ 非製造業は特に深刻で、マイナス44から
マイナス45へと悪化。人手不足による賃金上
昇圧力が強まっており、企業にとっては重大
な経営課題となっています。

・ 製造業では、設備投資計画が前年比8.2%
増となり、企業の設備投資意欲が旺盛である
ことが伺えます。

・ 先行きに関しても、借入金利の上昇が見
込まれ、経済全体に影響を与える可能性があ
ります。

というもの。

日銀短観(全国企業短期経済観測調査)は、
企業の景気に関する重要な指標であり、四半
期ごとに発表されます。

この調査は、企業の経営環境や経済活動に対
する見通し、資金繰りなどを把握するために
行われます。

前回の2023年12月の日銀短観では、特に非製
造業を中心に人手不足が深刻化しており、雇
用人員判断DIがマイナス35で、2019年3月調
査以来の水準になっていました。

中小企業の非製造業では、雇用人員判断DIが
マイナス47と1983年の調査開始以来の最低水
準となり、大企業非製造業もマイナス37と19
92年2月以来の水準になっていました。

この結果が、今回さらに悪化している状況を
示しています。

特に今回の調査結果からは、非製造業を中心
に人手不足がさらに深刻化していることが明
らかになりました。

これは、経済の一部分野における構造的な問
題を示唆しているとともに、企業が直面して
いる現実の厳しさを物語っています。

人手不足は経営資源の配分や戦略に大きな影
響を与え、企業の収益性や成長潜在力に直接
的な影響を及ぼす可能性があります。

今回は2024年4月の日銀短観についてお伝え
しました。

今日はこの辺で。
良い週末をお過ごしください。