Column/コラム

「初心忘るべからず」の意味を正確に言えますか!?

「初心忘るべからず」の意味を正確に言えますか!?

「初心忘るべからず」の意味を正確に言えますか!?

おはようございます!
セブンセンスグループ(SSG)の徐です。 

あっという間に1月が終わり、2月はもう1週間経過。
新年の抱負はどこへやら、日々に忙殺されてます…。

こんな時、【初心忘るべからず】なんて言葉を
思い浮かべる人も多いのでは??

この言葉は、何事においても初めの頃の謙虚で真剣
な気持ちを忘れていはいけないよ!、という意味で
通常は使われているかと思います。

つまり、【初心】は【初志】の意味で、

慣れてきたからって油断するなよ!
ほんの少しの成功で慢心するなよ!

という戒めの言葉として理解されているケースが
ほとんどでしょう。

ところが、本来の意味は違います。

由来は世阿弥の言葉です。室町時代に能を大成
させた人、と言えば学生の頃の日本史の教科書
を思い出す方も多いのではないでしょうか。

世阿弥の書「花鏡」の中にこんな一節があります。

「しかれば当流に万能一徳の一句あり。
 初心忘るべからず。
 この句、三ヶ条の口伝あり。
 是非とも初心忘るべからず。
 時々の初心忘るべからず。
 老後の初心忘るべからず。
 この三、よくよく口伝すべし」

これを読めば、【初心】とは何かを始めた時の
【初志】ではなく、【初心者の頃の芸の未熟さ】
を意味していることが分かります。

若いころの何も知らない惨めさや、初心者の頃
の未熟さ、みっともなさを、常に忘れることなく、
機会がある度に思い出すことによって、

あ~、あんな惨めな自分には戻りたくない~、

という気持ちになり、それによって成長するのだ、
と世阿弥は説いているのです。

さらに世阿弥は、初心者の頃(過去)の未熟な
状態だけではなく、今(現在)の自分も「未熟」
な状態であると自覚しなさい、とも言ってます。

そして最後に、

「よくよく口伝すべし!」(ちゃんと伝えろよ!)

と言っています。

【初心】を

【初志】と解釈するか【初心者の頃の惨めさ】と
解釈するか、どちらでもそれはあなた次第。

時間は有限です。
日々を大切に。そして楽しく!

ということで、
今朝は言葉のお勉強でおしまいです!(^^)!