Column/コラム

先んずれば人を制す/急いては事を仕損じる どっちが正しい!?

先んずれば人を制す/急いては事を仕損じる どっちが正しい!?

先んずれば人を制す/急いては事を仕損じる どっちが正しい!?

おはようございます!
セブンセンスグループ(SSG)の徐です。 

昨日は税務調査の立会でした。

コロナ禍が(気分的に)収まってきたので、
税務署もここぞとばかりに税務調査を積極的
に再開している模様です。

で、昨年末にもいきなり現場へ突入された
調査があって、昨日はそれの続き。

●●商事の税務調査をしたいのですが…??

アンタね~、もう12月だよ!
もっと早く事前に連絡くれないと無理だよ!
税務調査の予約だって早い者勝ちだよ!
だから今年はもう無理だね!!

と追い返した結果、昨日の対応となりました。

まあ、いったん追い返すことはできても、
税務調査自体を断ることはできません…。

とはいえ、いきなり調査したい!と来られても
困ります。私たちも忙しいしお客様だって急に
は対応できません。

税務調査の予約も早い者勝ちの世界です…。

さて、早い者勝ちといえばアナタは何を
思い浮かべるでしょうか?

税務調査の予約??
デパートの福袋争奪戦??
行列店のお得なランチ??
楽天スーパーセール??
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・

「先んずれば人を制す」

これは中国の歴史書『史記』の中の一節です。

「先んずれば人を制す、
 後るれば則ち人の制する所と為る」

先手を取れば相手をけん制できるよ!
だから何事も人より先にやるのよ!
つまり後手に回ると負けるのよ!

という誰でも知っている言葉です。

早い者勝ち
先手必勝
機先を制する

など、類義語もたくさんありますから、
この考え方がどれほど浸透しているか、
ということが伺えます。

さてさて、とはいえ、

「急いては事を仕損じる」

なんて言葉もあるわけで・・・

急がば回れ
急がば高火
短気は損気
待てば海路の日和あり
待てば甘露の日和あり

などなど、先ほどの「先んずれば…」という
コトバと比べて、挙げればキリがないほど
同義語・類義語が出てきます。

「先んずれば人を制す」
「急いては事を仕損じる」

いったいどっちが正しいのでしょうか…?

スミマセン。
どちらが正しいのか正直私も知りません…。

でも、どちらが正しいということではないの
だと思います。これは状況に応じて使い分け
るということだと思うんですよね。

「早いもの勝ち」の時もあれば

「急がば回れ」の時もありますよね?

どちらが正しいかは、その時の状況をその人が
きちんと把握して、どう正しく判断し、決断を
するか、ということによるのです。

もう少しだけ深く考えてみると、

「先んずれば人を制す」という言葉は、

いつやるの?今でしょ!(古くてゴメン…笑)という、
物事をいつ始めるかについての言葉で、

「急いては事を仕損じる」という言葉は、

始めた物事をその後どう進めていくのか?という、
そもそもの行いを戒めた言葉です。

なので、

前者は、チャンスを逃すな!
後者は、どんな時でも冷静に!

という意味で捉えるのが正しい解釈なのかな、と。

うむ。言葉というものは奥が深いものですね。

チャンスを逃さず、冷静に!(^^)!