【春の受入前に確認】「インターン」や「業務委託」が従業員とみなされる境界線とは?

おはようございます。
セブンセンス社会保険労務士事務所の那須です。
早いもので1月も残りわずかとなりました。
4月からの新年度に向け、新入社員の受入準備や組織体制の整備を進めている企業様も多いことと存じます。
今回は、春に向けて利用が増える「インターンシップ」や、近年増加している「業務委託(フリーランス)」契約について、改めて確認しておきたい 「労働者性(従業員かどうか)」の判断基準 について解説します。
契約書の名称が「委託契約」や「実習生」であっても、実態によっては「労働者」とみなされ、残業代の支払いや社会保険の加入義務が生じるリスクがあります。
1.学生インターンシップの注意点
学生のインターンシップは、本来「就業体験」や「見学」が目的であれば労働者には該当しません。
しかし、以下のような実態がある場合は、「労働者」として扱わなければなりません。
- 直接的な生産活動に従事している(社員と同じように利益を生む作業をしている)
- 指揮命令を受けている(社員の指示通りに動く必要がある)
- 効果・利益が会社に帰属する
「勉強のためだから無給」としていても、実態が労働であれば最低賃金以上の支払いや労災保険の適用が必要となります。
2.「業務委託」でも労働者になる?
フリーランス新法の施行以降、業務委託の活用が進んでいますが、こちらも注意が必要です。
たとえ契約書で「請負契約」「委託契約」と謳っていても、労働基準法上の労働者かどうかは、契約の形式ではなく「使用従属性(指揮監督下にあるか)」で総合的に判断されます。
もし、外部パートナーに対して以下のような管理を行っている場合は、労働者性が高いと判断される可能性があります。
- 仕事の依頼を断る自由がない
- 業務の遂行方法について、具体的な指揮命令を行っている
- 勤務場所や勤務時間を指定・管理している
- 報酬が「成果」ではなく「時間」に対して支払われている
3.春に向けて契約の見直しを
万が一、労働者と認定された場合、過去に遡っての残業代請求や、社会保険料の徴収漏れといった大きなトラブルに発展しかねません。
4月からの新体制に向け、インターンシップのカリキュラムや、業務委託の方との関わり方が「実質的な雇用」になっていないか、今一度チェックすることをお勧めいたします。
判断に迷うケースや、契約内容のチェックが必要な場合は、お気軽に弊所までご相談ください。

