Column/コラム

岩見先生の採用対策室「若手未経験者を採用するメリットと成功のポイント」
2025.04.08
人事労務

岩見先生の採用対策室「若手未経験者を採用するメリットと成功のポイント」

岩見先生の採用対策室「若手未経験者を採用するメリットと成功のポイント」

セブンセンスグループの現役採用担当であり、豊富な知識と経験を持つ岩見先生が、企業の採用活動に関する疑問にわかりやすくお答えします。今回は、若手未経験者の採用に関する話題です。若手未経験者の採用は、育成に時間がかかる傾向がありますが、その一方で大きな可能性を秘めています。特に、新卒入社のタイミングを逃してしまった人材や、入社後間もなく早期退職した第二新卒層は、社会人経験が浅いものの、高い意欲を持ち、企業にとって将来的に貴重な戦力となる可能性があります。若手未経験者の採用メリットや、コストを抑えながら採用を成功させるポイントについて、早速聞いてみましょう!教えて岩見先生!

質問者
質問者

若手未経験者の採用について、メリットと成功の秘訣を教えてください!

若手未経験者の採用は、採用コストを抑えながら良い人材に巡り会える可能性があります。きちんとポイントを抑えて採用活動を進めましょう!

岩見先生
岩見先生

若手未経験者を採用するメリット

若手未経験者、特に第二新卒と呼ばれる層を採用することには、以下のようなメリットがあります。

1つ目は、意欲の高さです。
新卒時に就職活動のタイミングを逃してしまった方や、入社後まもなく早期退職した方は、「今度こそ長く働きたい」「新しい環境で自分の力を発揮したい」という強い思いを持っていることが多いです。そのため、企業側が適切な教育体制を整えれば、スムーズに成長し、戦力として活躍しやすい点が特徴です。

2つ目は、採用コストが抑えられる点です。
新卒採用では、新卒者向けの求人サイトへの掲載料が高額であるうえに、多くの応募があったとしても内定辞退のリスクが高く、結果的に採用の難易度が上がる傾向にあります。また、キャリア採用では、そもそも対象となる応募者数が限られているため、転職エージェントを活用するケースが増えていますが、採用が決定した場合に、その方の年収の30~40%程度の成功報酬が発生するのが一般的であり、企業にとって大きなコスト負担となることも少なくありません。一方で、未経験者の採用においては、いくつかのポイントを抑えて採用活動を進めることで、求人広告費を最小限に抑えながら、自社に適した人材を確保できる可能性があります。

未経験者の採用のポイント

こちらの章では、若手未経験者の採用活動を効果的に進めるためのポイントを解説します。

募集方法のポイント

・求人募集は広く拡散すること
自社のホームページで求人情報を掲載していても、応募に繋がるケースは多くありません。そのため、無料の求人募集サイトやSNSなど、自社のホームページ以外の媒体にも掲載することが重要です。広く情報を発信することで、より多くの求職者の目に留まりやすくなります。どの媒体を利用するにしても、新卒採用やキャリア採用と比べて採用コストは低く抑えられるため、無理のない範囲で挑戦し、応募の可能性を高める工夫をするとよいでしょう。

・対象を分けて募集すること
もし、未経験者採用と並行して経験者採用も行う場合は、求人ページを1つにまとめるのではなく、「未経験者向け」と「経験者向け」に分けるのが望ましいです。未経験者向けのページでは「未経験でも安心して働ける環境」であることを強調し、経験者向けのページでは専門用語を適度に使い、スキルのマッチ度を高めるように工夫すると、より効果的な採用活動が可能になります。

求人募集の文章作成のポイント

キャッチーなキーワードは必ず明記すること
「未経験採用」「第二新卒歓迎」などのキーワードを積極的に使用し、一目でどのような人材を対象としているのかが分かるようにしましょう。これにより、キャリア採用と明確に差別化し、求職者に対して「自分に合った求人だ」と認識してもらいやすくなります。

入社後の教育体制について分かりやすく記載すること
キャッチーなキーワードで求職者の関心を引いた後は、入社後の成長イメージを持ってもらうことが重要です。「未経験者向けの研修制度」「OJTを通じた実践的な指導」など、具体的なサポート体制を記載することで、安心して応募できる環境であることを伝えましょう。こうした情報を丁寧に記載することで、求人への関心を高め、実際の応募につなげることができます。

待遇面の区分を明確に分けて記載すること
給与については、年齢に応じて「300~350万円」「350~450万円」といったように段階的に分けて明記することが重要です。これにより、求職者は自分がどの程度の待遇を受けられるのかを具体的にイメージしやすくなります。仮に給与の範囲を幅広く明記した場合、新卒採用の給与と大きく異なる印象を与えてしまい、若手未経験者が「自分には向いていないかもしれない」と感じ、応募をためらってしまう可能性があります。そのため、給与や待遇については適切な範囲を示し、安心して応募できる環境を整えることが大切です。

まとめ

若手未経験者、特に第二新卒層は「長く働きたい」「新しい環境で活躍したい」という強い思いを持っているため、適切な教育体制があれば戦力になりやすい点が特徴です。また、新卒採用やキャリア採用に比べ、未経験者向けの求人は広告費を抑えながら適した人材を確保できる可能性があります。

効果的な採用のためには、求人募集の文章は、求職者が自分に合った環境かどうかを判断しやすくなるような工夫が重要です。ぜひ、自社に合った採用戦略を見直し、実践してみてください!