「収入>支出」となる要因

企業の収益力が高い

収益力の高い企業においてはおおむね、「収入-支出=余剰資金>0」の関係にあり、この余剰資金部分は、将来の支出の源泉になります。

売上債権の回収の進捗

売上債権の回収が順調に進んでいる場合には、健全な経営を行っている企業であれば収入>支出となることが想定されます。

棚卸資産の販売の進捗

棚卸資産の販売が順調に進んでいる場合には、棚卸資産は売上債権まては現金預金で回収されることになるため、棚卸資産が減少していることは、商品・製品が売上された結果、収入>支出となっていることが想定されます。

仕入債務の増加

仕入債務が増加している場合には、商品、原材料等を買掛金、支払手形で購入している状況であり、現金の支出を要していないため、支出が少なかったことを意味しています。

資金収支がマイナスとなる要因

資金収支がマイナスとなる要因は1の逆となり、1収益力が低い、2売上債権の増加、3棚卸資産の増加、4買入債権の減少、があげられます。以上が営業活動における資金収支の基本パターンとなります。営業活動における資金の収支は勘定項目の増減につながっていることを理解してください。

「差引過不足」欄の内容(収支尻の発生要因)の確認事項

1、仕入高と売上高のバランス
2、前月、当月の売上高と、売掛金回収額(現金及び手形)のバランス
3、当月の売掛金回収(手形)と、当月の割引手形のバランス
4、前受金の受入状況
5、売上高と仕入高のバランス
6、設備関連の支出状況(設備支手決済を含む)
7、決算資金の支出状況
8、前渡金の支出状況
9、その他の収入、支出の状況

上記の事項等を確認し、収支の「過不足」が、どのような要因によって発生しているかをチェックする必要があります。収支のバランスの見方は、短期的(月ごと)に見ていくことも必要ですが、特に、取扱商品が季節性のある業種においては、売上(回収)と仕入(支払)の時期にズレがありますので、長期的(3~6ヵ月)にバランスが保たれているかをチェックする必要もあります。

ポイント

収入と支出の差額をチェックします。資金繰表は資金不足について妥当な調達を、また、余剰については効率的な運用計画を立案するために作成されますので、収入及び支出に異常がなければ、「過不足」についてはそれほど神経質になる必要はないでしょう。「差引過不足」の欄は、収入と支出の差額を表示する欄となります。

「収入>支出」の関係であれば、「差引過不足」はプラス、「収入<支出」の関係であれば、マイナスになります。 原則として「収入>支出」の関係が好ましく、マイナスの場合にはマイナスとなった要因の分析が必要となります。