営業収支の捉え方

営業収支としては、通常、売上代金の回収や仕入代金の支払い、あるいは商品在庫への投下資金の回収などが該当します。これらは、営業活動においてウエイトが高く、頻度も多い項目となります。

その他の項目としては、以下の項目が挙げられます。

1人件費などの一般管理費、販売費項目
2仮払金・立替金・預り金などのその他の流動資産や流動負債これらは、本来の営業活動に付随して発生する資金の収支などであり、上述の営業収支項目と併せて日常的に発生するものとなります。

投資収支の捉え方

投資収支は、発生頻度が低いものの、金額的には多額になる場合が多く、その動きを別途把握する必要があります。多くの場合には、設備投資資金または会社買収資金などとして投下されるものであり、固定資産または投資等として貸借対照表に記載されている事となります。

財務収支とは

その他重要な収支として財務収支があります。増資・外部借入・社債発行による収入と、減資・借入金返済・社債償還などによる支出があります。これらは主として、運用資本の過不足の補填、または投資支出に必要な資金の調達及びその返済として実行されます。

これらの収支は、資金の流れのスピードや滞留期間、及び企業活動に投下されてからの回収される期間など、取引ごとに異なる事が通常です。そのため、それぞれの取引について明細管理を行うなどの十分な管理が必要となります。

資金分析は収支バランスを考える

この様な各収支の管理については、そのバランスを管理する事が非常に大切になります。資金分析において見るべき収支は以下の通りとなります。

運転活動における収支バランス

営業取引上の収支「売上債権+棚卸資産-買入債務」
営業取引に付随して発生する収支(経費支出や雑勘定収支など)

投資活動における収支バランス

納税資金等の決算に関連して発生する収支と余剰資金のバランス
投資した資金と回収される資金のバランス

財務活動における収支バランス

資金調達額と将来返済額のバランス

このうち財務活動における収支については、運転資本に手形割引や短期借入金の収支を合算して営業活動におけるバランスを併せて確認する事、長期借入金や社債、及び増減資を、調達資本の投下先である設備等の収支に合算して運用・調達のバランス及びその適否を見る事は有用です。これらの区分は、資金運用表でもそういう区分で調達運用のバランスを見ていますので、それと比較してみるとよく理解できます。

この場合、資金運用表ではB/S勘定科目の増減額で捉えていますが、資金移動表において資金収支のベースとなる営業上の収支を総額で捉えているので、資金実態を捉えるのにさらに適していると言えます。

ポイント

運転資金・設備資金・財務収支の3部門で捉えます。企業の資金管理でも、金融機関での資金使途分析でも、大きく短期と長期あるいは運転面と固定面に分けて捉えるようにしています。それぞれ性格が異なるので区分してそれに応じた分析手法に習熟することが第一です。一方、それを総合的に捉えるものとして、資金運用表や資金移動表があり、これらを利用して企業全体での資金の状況を理解する事も出来ます。