財務収支の概要

財務収支は、資金収支の過不足金の調達を図る項目で構成されています。

収入=長、短借入金、社債、増資などによる収入

支出=長、短借入金の返済、社債の償還等による支出

となります。

割引手形について

割引手形はもともと資金不足を補う手段であり、財務収支の中に含める資金繰表もあります。手形による回収は企業の営業活動による売上回収の一形態であり、この資金化のための割引手形は、資金不足を補うための調達手段というよりも受取手形の資金化の一形態であるとの考えから収入欄に含めるべきだとの考え方があり、この考え方に従う資金繰表が一般的です。

「過不足欄」と財務収支

「過不足」欄で余剰が発生していれば、当該余剰資金を借入金の返済に回すことも考えられますが、先行き2~3ヵ月のうちに資金不足が発生する予想であれば、手持預金として次月以降に繰り越しされていても、問題はないでしょう。「過不足」欄で不足が発生している場合に、資金調達をどのような方法で行うべきかは、当該不足額の発生要因によって相違してきます。

設備資金等の支出が多く資金不足となっているケースでは、当該設備資金投資額の回収は短期では見込めないため、長期借入金で調達されるべきでしょう。逆に、資金不足がごく短期間で解消されると想定される場合には短期借入金による調達が望ましいと言えます。慢性的に資金不足が発生しているような場合には、その要因を究明することはもちろんですが、短期的に資金返済は見込めないため長期資金による調達が必要であり、場合によっては、増資等による根本的な自己資本の導入が必要となることもあります。

また、財務支出の金額が大きい場合、すなわち、借入金の返済負担が多い場合には返済負担を軽減するための借入金の組み替えや借り換え等の検討も必要でしょう。さらに、長期借入金の返済額を年換算し(6ヵ月間の資金繰表であれば、長期借入金の返済額の累計(6ヵ月間)×2)、内部留保利益による長期返済財源内に納まっているかの確認も必要です。長期借入金の導入は資金繰表を安定化させることが出来ますが、長期の返済負担が返済財源を超えている場合には、この返済財源の不足分は短期資金の流用により賄うことになり、財務構成の悪化や、さらなる資金繰りの悪化を招く可能性があります。長期借入金といえども、バランスを検討する必要があると言えます。

ポイント

資金不足が慢性的か短期的か、その要因を分析し、それに見合った資金調達を行うことが必要です。