おはようございます!
税理士の松嶋と申します。

本メルマガは、皆様が怖い怖い
とおっしゃる税務調査に対し、
勇気をもって戦えるノウハウを
解説しております。

私のパートは【毎週木曜日】です。

税務調査について分かりやすく
解説していきます。

それでは、第三百三十八回目。

テーマは、

「国外財産調書を任意で出すことも有効」

です。

国外財産の課税もれを防止するため、
5000万円を超える国外財産を持っている
納税者は、現状確定申告期限内に、
国外財産の明細を記載した国外財産調書を
提出しなければなりません。

提出しないと罰則の対象になりますので、
提出義務がある場合には要注意です。

とはいえ、国外財産を申告するとなると、
国外財産の明細はもちろん、評価等も
行う必要がありますのでなかなか大変です。

この点を踏まえ、国外財産調書は

アメとムチの両方の制度

を用意しています。

アメの措置は、「加算税の優遇措置」と
言われるもので、国外財産調書を提出し
財産を書いておけば、その書いてある財産から
生じる所得税の申告が漏れているような場合、
その申告もれに対して
課税される加算税が軽減されます。

一方で、ムチの措置は、
「加算税の加重措置」です。
これは先ほどと逆で、国外財産調書を
提出しなかったり、提出しても
国外財産を書いていなかったりした場合、
原則として国外財産から生じる所得税の
申告もれに対して、
課税される加算税が加重されます。

申告もれのペナルティーである加算税も
安くはありませんので、国外財産調書の提出には
要注意なのですが、国外財産調書を賢く
使う上で一つ押さえておきたいことがあります。

それは、

国外財産調書の提出義務がない場合に、
任意で国外財産調書を提出したときも、
「加算税の優遇措置」が受けられる

ということです。

具体的に申し上げると、国外財産が
5000万円以下であれば、国外財産調書を
提出する義務はありませんが、
このような場合でも、自ら進んで国外財産調書を
提出することができます。

こうして提出した国外財産調書に
国外財産が書かれていれば、先の
「加算税の優遇措置」の対象になりますので、
加算税を節約することができます。

国外財産調書は集計や作成が面倒ですので、
いいことばかりではありませんが、国外財産に
対する調査が厳しい昨今、国外財産を
国税に隠す実益は全くありませんので、
任意提出することも一考の余地があります。

なお、提出義務はないのに進んで提出することに
なるため、記載の間違いなどがあっても、
任意提出なら原則として「加算税の加重措置」の
対象にはならず、「加算税の優遇措置」の
メリットだけを受けられると考えられます。